各部屋とも障子、畳をすっかり新しくし、古い諸道具は大納戸へ片づけて見ちがえるように整然とした座敷には、各匠畢生(ひっせい)の力作の手道具類を飾り、これでもういつこの部屋の主が来てもよいよう、準備万端ととのっているのを見て篤姫はすっかり安心した。
宮尾登美子『天璋院篤姫』
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