2026年7月23日木曜日

ほだされる

ここの宿主が商用で江戸に来て千代を気にいり、何度かかよって、「女房になってくれ」と懇願した。からだの弱そうな誠実な男だった。男の実にほだされ(絆され)て、千代は小野川に来た。ようやく温泉宿の経営をおぼえたころ、亭主が死んだ。

童門冬二『全一冊 小説 上杉鷹山』

2026年7月22日水曜日

眉宇

しかし、治憲は、「この人事で改革を進める」といった。穏やかだが、決して退かない強い決意が眉宇(びう)にあった。

童門冬二『全一冊 小説 上杉鷹山』

2026年7月17日金曜日

富民

一つの火種が十にも二十にもなった。そしてそれぞれがまた新しい炭に移された。炭火は十倍にも二十倍にもなったのである。これが、雪の道に燃えた、新しい富民(ふみん)のための改革の火種であった。

童門冬二『全一冊 小説 上杉鷹山』

2026年7月14日火曜日

短兵急

その古い池を、棒を持ってかきまわしに行こう、と決意したものの、治憲は決して短兵急(たんぺいきゅう)にいきなりその池をかきまわしてはならない、と自分にいいきかせた。

童門冬二『全一冊 小説 上杉鷹山』

2026年7月12日日曜日

拱手

竹俣当綱たちに、改革案を作成させている間、治憲は決して拱手(きょうしゅ)していたわけではない。

童門冬二『全一冊 小説 上杉鷹山』

2026年7月11日土曜日

諄諄

米沢藩の実態をふまえて、こんどの治憲の方針がいかに無謀であるかを諄諄(じゅんじゅん)と説いているのであった。

童門冬二『全一冊 小説 上杉鷹山』

2026年7月8日水曜日

洗いざらい

いいわよ、話したいことあるんなら洗いざらい(あらいざらい)話しちゃいなさいよ。聞いてあげるから。

村上春樹『ノルウェイの森』