そのような強迫観念に囚われたスターリンは、内務人民委員部麾下(きか)の秘密警察を動員し、おのが先輩や仲間を含む、ソ連の指導者たちを逮捕・処刑させた。
大木毅『独ソ戦』
死せる独裁者に敗北の責任を押しつけ、自らの無謬(むびゅう)性を守ろうとしたのである。