節子がこの高円寺のアパートに現れたことはついぞ無かったし、考えてみると私がトムと結婚して以来というもの彼女の方から私を訪ねて来たことはなかった。殆ど没交渉(ぼっこうしょう)のままで、母の言う通り私は妹の存在を忘れていることがあった。
有吉佐和子『非色』
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