2023年11月10日金曜日

場末

だが、それらがいま、どんなふうに庶民のこころのなかで生きているかは、場末(ばすえ)の居酒屋の口論のなかで知ったのだった。

なだいなだ『TN君の伝記

2023年11月9日木曜日

嬲り者

恩地は再びそこに身をおき、魑魅魍魎の輩に嬲り者(なぶりもの)にされ深傷を負った心を癒し、大自然の営みの中に跪いて、教えを乞いたかった。

山崎豊子『沈まぬ太陽

2023年11月8日水曜日

面従腹背

だが、長年巣喰う魑魅魍魎は、人事の公正、組合統合、財務面の乱脈をも正そうとした国見に対し、面従腹背(めんじゅうふくはい)で、会長追い出しを謀った。

山崎豊子『沈まぬ太陽

2023年11月7日火曜日

澎湃

突然の国見会長の辞任は、現場に大きな衝撃を齎し、直接、会長の口から話を聞きたい、という声が、澎湃(ほうはい)として起った。

山崎豊子『沈まぬ太陽

2023年11月5日日曜日

立錐の余地もない

その日の夕方、羽田のオペレーションセンターの講堂は、制服姿の機長をはじめとする乗員、スチュワーデス、作業衣の整備士やスーツ姿の一般地上職が集まって、立錐の余地もない(りっすいのよちもない)ほどであった。

山崎豊子『沈まぬ太陽

2023年11月4日土曜日

宿痾

そもそも国見会長には、国民航空の宿痾(しゅくあ)である労務問題を打開して貰うため出馬願ったのに、社内最大の組合と真っ向から対立し、批判の声明を出されて以来、ごたごた続きで、以前より組合間の対立が深刻化したと評する向きもある。

山崎豊子『沈まぬ太陽

2023年11月3日金曜日

麗々しい

「副総理の益々のご健康を念じて、北京から自社便で取り寄せたものでございます」と云い、麗々しい(れいれいしい)包装の箱を差し出したが、その中には竹丸が取りまとめる閣僚の謝礼分と共に、野党対策費も入っていたのだった。

山崎豊子『沈まぬ太陽