しかし天の配剤(てんのはいざい)は妙である。あるいは人の配剤もまた妙というべきか。
科学朝日『ノーベル賞の光と陰』
「鳴かず飛ばず(なかずとばず)の大学教授で終わるより、有名になった自分を想像したほうが楽しいに決まっている」と博士号取得後の若きワトソンは、構造のわかっていなかったDNAの正体を解明し、あわよくばノーベル賞を、とねらうのである。
科学朝日『ノーベル賞の光と陰』
コッホがこの理由による受賞を恥じたとは思えないが、彼としては、ジフテリアにくらべて人類にとってはるかに重大な疾患、結核の予防・治療法の発見により受賞し、自らの名声に錦上花をそえる(きんじょうはなを添える)ことが本望であったろう。
科学朝日『ノーベル賞の光と陰』
日本人のように小柄で脚が短く、聰明で男らしい風貌の持ち主であり、いつも自信たっぷりの御託宣(ごたくせん)を下して「法王」とか「僧正」とあだなされた彼は、また内心の苦悩など絶対に他人にもらさない人でもあった。
科学朝日『ノーベル賞の光と陰』
以後、薩摩は江戸幕府から鋭く睨まれながらも、独立王国のごとき矜持(きょうじ)を胸に抱き、琉球をも支配下に入れ、中央からの干渉をはね返すように独特の精神的文化的風土を培っていきます。
宮尾登美子『篤姫の生涯』