TN君は、板垣に、そう答えて笑い、いまのところ出版するつもりがないといった。そのかわり、学生のノートが、つぎつぎと書き写され、日本中にひろまっていくのを、じっと見つめていた。それは、まったく燎原の火(りょうげんのひ)という表現にふさわしい、いきおいだった。
なだいなだ『TN君の伝記』
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