2025年8月31日日曜日

人を食う

「部品、作ってもいいんじゃないの?」人を食っ(ひとをくっ)た調子で財前はいい、上目遣いで富山を見る。

池井戸潤『下町ロケット』

2025年8月30日土曜日

完膚無きまで

本件はナカシマ工業を完膚無きまで(かんぷなきまで)に叩きのめすチャンスだと思います。これからお話しするのは、そのための戦略です。

池井戸潤『下町ロケット』

2025年8月29日金曜日

荷が勝ち過ぎる

田辺の言い方に、「あのですね、先生」、と思わず佃は口を開いた。「この事件、少々荷が勝ち過ぎ(にがかちすぎ)ているということはありませんか」いましがたの裁判で喉が渇いたか、コーヒーと水を交互に口に運んでいた田辺の手が止まった。

池井戸潤『下町ロケット』

2025年8月28日木曜日

地合い

地合い(じあい)がよくないでしょう」根木の反応は冷たかった。

池井戸潤『下町ロケット』

2025年8月27日水曜日

糾合

筒井氏は、反幕思想を抱いて各地の同志を糾合(きゅうごう)しようと行動している彦九郎の家庭を破壊させることを企てていたのだ。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月26日火曜日

絶家

良沢にとって急がねばならぬことは、養子を得て家督を相続させることであった。もしもそれが果たせなければ絶家(ぜっけ)になるのだ。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月25日月曜日

愁眉を開く

玄白も、世情が平穏になったことに愁眉をひらき(しゅうびを開き)、定信の相つぐ新政策を歓迎していた。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月24日日曜日

糊塗

が、このような糊塗(こと)的な政策は根本的な解決とは程遠く、社会混乱は一層激化した。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月23日土曜日

知友

工藤は西洋医学に関心をもつすぐれた医師で潔癖な性格が良沢の意にかない、数少ない知友(ちゆう)の一人であった。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月22日金曜日

眼光炯々

体も大きく眼光炯々(がんこうけいけい)としていて、威圧され、恐ろしく思いました。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月21日木曜日

奢侈

源内の体は、衰弱していった。奢侈(しゃし)になれたかれの体は、牢内の惨めな生活に堪えられなかったのだ。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月13日水曜日

篤学

これも良沢らの篤学(とくがく)故だと断じ、感動の大きさを書きとめていた。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月11日月曜日

冷水を浴びせかける

そうした喜びにひたっていた玄白にとって、良沢の固辞は冷水を浴びせかけ(ひやみずをあびせかけ)られたような衝撃だった。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月10日日曜日

喧伝

ターヘル・アナトミアの翻訳事業は、オランダ医書を日本で初めて訳業に成功させた壮挙であり、たちまち玄白らの名は全国に喧伝(けんでん)されるにちがいない。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月8日金曜日

唾棄

このような傾向は唾棄(だき)すべきで、医家たちは本格的にオランダ医学を学ぶ態度をとるべきではないかと指摘していた。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月7日木曜日

俗諺

こうと決まれば、俗諺(ぞくげん)に善はいそげと申す。明日早速拙宅へお集り下され。工夫をこらして、このターヘル・アナトミアの翻訳を始めましょう。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月6日水曜日

つぐむ

老人は、かれらが異常な興奮をしめしていることに気づいた。その緊張した気配に、かれは口をつぐん(噤ん)だ。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月4日月曜日

蟷螂

良沢は、野獣を前に斧をふりあげて立ちむかう蟷螂(とうろう)の姿を連想した。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月3日日曜日

難詰

かれ自身も百日間でオランダ語を修得するなどとは思っていなかったが、それを幸左衛門に難詰(なんきつ)されてみると、あらためて自分の不遜さが恥じられた。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月2日土曜日

散佚

たしかに、私の家には貴重なデキショナールがつたわっておりましたが、それがどうしたわけか散佚(さんいつ)してしまっておるのです。

吉村昭『冬の鷹』

2025年8月1日金曜日

該博

良沢に無関心だった全沢は、急に態度を一変した。かれは、すすんで良沢に書物をあたえ、該博(がいはく)な知識を駆使して書物を解説する。

吉村昭『冬の鷹』