2022年1月27日木曜日

饐える

先刻まで、饐えた(すえた)匂いの充満している留置所の房の中で、体を丸め、絶望と孤独に打ちひしがれていたことなど、微塵も感じさせない堂々とした口調で挨拶した。

山崎豊子『運命の人』

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