シリンダに圧力計をつけ、ピストンの動きと圧力との関係を自動的にグラフに表わす、いわゆるインディケータを考案して機関の効率をしらべるなど、そこで行なわれた作業の中には科学者はだし(跣)のことも少なくありません。
朝永振一郎『物理学とは何だろうか』
シリンダに圧力計をつけ、ピストンの動きと圧力との関係を自動的にグラフに表わす、いわゆるインディケータを考案して機関の効率をしらべるなど、そこで行なわれた作業の中には科学者はだし(跣)のことも少なくありません。
朝永振一郎『物理学とは何だろうか』
そこでは多くの先覚者たちが自然学のなかから呪術的あるいはその他の神秘的要素を洗いおとし、同時に、人の心を束縛していた古い固定観念と狭量(きょうりょう)な教会の教義とからそれを解放し、科学と宗教の守備範囲を確立していった、歴史のあとをたどってみました。
朝永振一郎『物理学とは何だろうか』
これを読んでわかることは、ニュートンにおいて、宇宙には天球もなく中心もなく、そこはもろもろの恒星がばらまかれた無限の空間であり、天動、地動の争いのごときものは、もはや蝸牛角上(かぎゅうかくじょう)の争いに見えるほどそれは壮大なものなのです。
朝永振一郎『物理学とは何だろうか』
天体の運動を論ずるとき、それを質量だけを持つ点と考え、それがどんな物質でできているか、どんな形や大きさのものであるか、などということを捨象(しゃしょう)してよいのは、この第三法則のおかげです。
朝永振一郎『物理学とは何だろうか』